美容CLINIC総研vol.12
所長 石田 毅
美容外科?美容内科?自由診療?
知っているようで知らない美容医療を解き明かす!
美容医療業界に関わっていると、似たような単語や表現が出てきて、「何がどう違うの?」となる方が多いのではないでしょうか?
一般医療と美容医療の違い、美容外科と美容皮膚科の違い、美容皮膚科と美容内科、形成外科と美容外科などなど...。
関連ワードを挙げていくと違いが分からないことは枚挙に暇がありません。
そこで美容医療業界に関わる身として、今一度「美容医療」を正確に把握するために、関連する言葉や似通った言葉をピックアップし、それぞれの違いを明確にすることで、「美容医療」が何を指すのかを改めて整理したいと思います。
まずは本丸の「美容医療」と「一般医療」を整理してみました。
ここで出てきたのが「自由診療」という言葉。保険適用外の治療が全て自由診療となるのですが、ではこの保険適用の治療内容や範囲は誰が決めているのでしょうか?
決めているのは、厚生労働省と中央社会保険医療協議会(中医協)の二者。新しい医療技術や治療法が導入される際、厚生労働省や中医協がその有効性、安全性、経済性を評価し、その結果に基づき、中医協が審議を行い、保険適用するかどうかを決定します。
続いて、美容医療の中を覗いていきたいと思います。一般的には「美容外科」と「美容皮膚科」の2つのカテゴリーが知られていますが、改めて調べた結果、自身の勉強不足もあり、一般的には4つの科に分けられることが多いことがわかりました。
美容医療が何を指すのかが分かってきたところで、「これは美容医療に該当するの?」というモノがあるかと思います。そのひとつが「エステ」。この「エステ」と「美容医療」の関係を整理してみました。
次に、美容皮膚科と美容内科が両方美容医療であるなら、これも美容医療なの?」と戶惑ってしまうものが「形成外科」「整形外科」ではないでしょうか?ここで「美容外科」と「形成外科」「整形外科」の違いを整理してみます。
最後に、比較的昔から使われてきているものの、それが正式な名称なのかどうか?そうじゃなさそうだけど、明確には理解できていないのが「美容整形」ではないでしょうか?
厚生労働省は前述の「美容外科」「形成外科」「整形外科」という診療科を認めていますが、「美容整形科」という呼称は認めていません。「美容整形」は俗称で、正しくは「美容外科」になります。
CLINIC総研所長 石田のコメント
隣国の美容大国である韓国は人口1000人当たり約9人が美容医療の治療を受けているのに対して、日本はまだ1000人当たり2人。日本の美容医療マーケットが着実に成⻑していること、コロナ禍をきっかけに男性の美容意識が向上し、脱毛や肌ケアなど、特に美容皮膚科の治療が増えていることから、美容医療界の今後のトレンドは美容皮膚科が牽引していくことが想定される。
それは、日本美容外科学会(JSAPS)が調査した以下の結果が証明している。
クリニックのトレンドとしては、一般医療の皮膚科と美容皮膚科および美容内科を併せて提供することで、治療の選択肢を増やし、患者の課題にあった適切な治療法を提案・提供できるクリニックが増加するのではないだろうか。
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