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美容クリニック総研

日本の美容医療が国境を越える!海外進出したクリニックを徹底紹介

最終更新日:2025/12/5

著者:

所長 石田 毅

導入文 中国人、とりわけ中国人富裕層の中で、日本への医療ツーリズムに高い将来性があると言われています。
では、中国人富裕層が、わざわざ日本に医療観光に来る理由とは何でしょう?
その理由は、中国と日本の医療システムを比較してみることで明らかになります。そこにはいくつかの重要な違いが存在します。
中国では、病院の数が慢性的に不足しており、特に地方では医療レベルに大きな差が存在しています。この差は都市部と地方の医療サービスの質において顕著で、高い医療を求める人々が都市の病院へと集まることで、大混雑を引き起こしています。
さらに、中国の医療体制では歩合制が導入されている場合があり、医療費が非常に高額になる傾向があります。


2024年9月に湘南美容クリニックの経営支援を行うSBCメディカルグループホールディングスが、米国ナスダックで上場したことが大きくニュースで取り上げられました。米国市場を選択したのは、国内では医療グループの上場が認められていないことが一因と考えられますが、一方で、今後、米国をはじめグローバルな事業展開が視野に入っていることが要因と推測されます。事実、同年11月には、シンガポールに拠点を置き、美容医療に関連するブランドを展開する「Aesthetic Healthcare Holdings Pte. Ltd.(AHH)」を買収し、4ブランド・21店舗からなるAHHのブランド群がSBCクリニックネットワークに加わることになりました。


医療ツーリズムなどの手段で、日本の丁寧で繊細な技術と高いポスビタリティを活かして外国人の日本での治療を促進する「インバウンド」の動きは、国策としてまたクリニック単体でも見られますが、海外展開という「アウトバウンド」はどのようになっているのでしょうか?現状を探ってみました。



● 開拓者だった「高須クリニック」

1976年開業の老舗の美容クリニック「高須クリニック」。現在は東京・横浜・名古屋2院・大阪と、国内のみに5院展開していますが、院長の高須克弥氏のブログには、2001年段階で国内に札幌、仙台、横浜、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の8箇所のクリニックと、マニラ、香港の提携クリニック、ハワイ高須クリニックなど合計13か所のクリニックがあったとの記述があります。現在はマニラ、香港の提携クリニックおよびハワイのクリニックの運営は終了しているものと思われますが、それがどのタイミングでどのような理由だったのかは把握できる情報は見つけることができませんでした。日本の美容医療業界のパイオニア的な位置付けの「高須クリニック」は、今から約25年前に海外展開を果たしていたようです。



● 海外展開を含め着実に店舗数を増やす「湘南美容クリニック」

湘南美容クリニックは、2014年にベトナム院、2018年にはロスアンゼルス院を開設。現在でもこの2院を運営しています。SBCメディカルグループホールディングスCEOの相川氏の2016年のインタビュー記事で、「海外から患者様をよばないと今後の発展もないかなと。なぜならば日本は人口が減るわけですからこのままいったら海外に出ていくか海外から患者様をよべるようにならないと今後30年ずっと成長するというのは難しいですね。だからSBCグループもリスクはありますが早目に海外に出て行ってノウハウをしっかり確保しようというのと、いかに海外から患者様をよべるかに取り組んでいます。」と語っています。この時点で描いていた戦略を、今回のナスダック上場およびAHH買収という形でも、着実に実行に移しているのが湘南美容クリニック。今後インバンド、アウトバウンドの両軸で着実な運営を実施していくことが予想されます。





● 「ALL JAPAN」でアジアの美容医療発展を目指す「聖心美容クリニック」

高須クリニックと2000年開業の湘南美容クリニックの間の1993年に開業し、現在国内でクリニック11店舗を運営する「聖心美容クリニック」が、昨年2024年3月に日本を代表する実力派医師を集めた「ALL JAPAN」で、アジアの美容医療発展を目指すことを発表。上海浦東新区に開院した旗艦院「聖心瑞蘭(ずいらん)医療美容医院」を活動拠点に、現地の業界団体と協力し、現地医師との症例研究などを行う運営を始めました。聖心美容クリニックは2011年に上海院を開院しており、今回はリニューアルという形で旗艦店としてオープンしたようです。美容医療の市場規模が世界第一位と言われる中国の存在、それに次ぐ規模と言われるアメリカ、ブラジルなど西洋各国とアジアの文化的背景の違いなどから、美容医療においてもアジア諸国との親和性が高く、日本の強みを遺憾なく発揮できるという考えのもと、聖心美容クリニックはまずはアジアから海外展開を拡大していこうと考えている可能性があります。





2025年1月の段階で海外に店舗展開しているのは、僅か2社(美容clinic総研調べ)。前述した日本の独自性である技術力とホスピタリティの高さ、それらに裏打ちされた信頼性がある日本のクリニックが提供する美容医療ニーズは、今後海外の人々ので間で更に高まっていくことが予想されます。インバウンドが注目されがちですが、アウトバウンドの取り組みにも注目です。



<参考文献>


米ナスダック上場のSBCメディカルグループホールディングス、シンガポールのAesthetic Healthcare Holdings Pte. Ltd.を買収

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000097803.html


アジア圏での“独特の美”を追求~世界トップクラスの症例数を誇る日本の美容医療

https://healthpress.jp/2016/05/post-2413.html?utm_source=chatgpt.com


日本代表医師による「ALL JAPAN」クリニックを開院。聖心美容クリニック、中国・上海に

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000043191.html


僕のビジネスパートナーその十一の⑤(高須克弥オフィシャルブログ「YES高須クリニック!」)

https://ameblo.jp/drtakasu/entry-10131903898.html



CLINIC総研所長 石田のコメント



記事でご紹介した通り、日本の美容クリニックにおける海外のお客様の利用および売り上げは、インバウンド割合が高く、アウトバウンドは限定的であると考えられる。しかし、インバウンドにしろアウトバウンドにしろ、最優先で取り組むべき対象国が「中国」であることは、以下の理由から妥当であると考える。


  • 美容整形市場は毎年急速に拡大を続けており、2021年から2023年の成長率は15~20%に達し、今後も増加が見込まれている。

  • 中間層を中心に海外での美容整形が人気を集めている中、特にアジア圏への関心が高まっており、日本や韓国はその代表的な選択肢である。2023年には2022年に比べ50%増で、国内施術を上回る人気を誇っている。

  • 日本がコロナ前に発行した医療滞在ビザのうち、約7割は中国からの渡航者に発行している。

  • 渡航・滞在・受診の簡便さが、欧米との比較において、日本が優れていると価値要素として認識されている。


SBCメディカルグループホールディングスは米国ナスダックで上場したが、まず最初に取り組んだのがシンガポールを中心にアジア圏(APAC)に影響力を持つAHHの買収だった。その意図は、彼らにとっても「中国進出」が最優先課題であり、そのための手がかりであったのではないかと考えられずにはいられない。



引用:急成長する中国美容医療市場:トレンドと日本クリニックの戦略

(中国ビジネスラボ)

https://lxr.co.jp/blog/12265/



https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2021FY/000202.pdf


クリニックナレッジvol.34

所長 石田 毅


2024年9月に湘南美容クリニックの経営支援を行うSBCメディカルグループホールディングスが、米国ナスダックで上場したことが大きくニュースで取り上げられました。米国市場を選択したのは、国内では医療グループの上場が認められていないことが一因と考えられますが、一方で、今後、米国をはじめグローバルな事業展開が視野に入っていることが要因と推測されます。事実、同年11月には、シンガポールに拠点を置き、美容医療に関連するブランドを展開する「Aesthetic Healthcare Holdings Pte. Ltd.(AHH)」を買収し、4ブランド・21店舗からなるAHHのブランド群がSBCクリニックネットワークに加わることになりました。


医療ツーリズムなどの手段で、日本の丁寧で繊細な技術と高いポスビタリティを活かして外国人の日本での治療を促進する「インバウンド」の動きは、国策としてまたクリニック単体でも見られますが、海外展開という「アウトバウンド」はどのようになっているのでしょうか?現状を探ってみました。



● 開拓者だった「高須クリニック」

1976年開業の老舗の美容クリニック「高須クリニック」。現在は東京・横浜・名古屋2院・大阪と、国内のみに5院展開していますが、院長の高須克弥氏のブログには、2001年段階で国内に札幌、仙台、横浜、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の8箇所のクリニックと、マニラ、香港の提携クリニック、ハワイ高須クリニックなど合計13か所のクリニックがあったとの記述があります。現在はマニラ、香港の提携クリニックおよびハワイのクリニックの運営は終了しているものと思われますが、それがどのタイミングでどのような理由だったのかは把握できる情報は見つけることができませんでした。日本の美容医療業界のパイオニア的な位置付けの「高須クリニック」は、今から約25年前に海外展開を果たしていたようです。



● 海外展開を含め着実に店舗数を増やす「湘南美容クリニック」

湘南美容クリニックは、2014年にベトナム院、2018年にはロスアンゼルス院を開設。現在でもこの2院を運営しています。SBCメディカルグループホールディングスCEOの相川氏の2016年のインタビュー記事で、「海外から患者様をよばないと今後の発展もないかなと。なぜならば日本は人口が減るわけですからこのままいったら海外に出ていくか海外から患者様をよべるようにならないと今後30年ずっと成長するというのは難しいですね。だからSBCグループもリスクはありますが早目に海外に出て行ってノウハウをしっかり確保しようというのと、いかに海外から患者様をよべるかに取り組んでいます。」と語っています。この時点で描いていた戦略を、今回のナスダック上場およびAHH買収という形でも、着実に実行に移しているのが湘南美容クリニック。今後インバンド、アウトバウンドの両軸で着実な運営を実施していくことが予想されます。





● 「ALL JAPAN」でアジアの美容医療発展を目指す「聖心美容クリニック」

高須クリニックと2000年開業の湘南美容クリニックの間の1993年に開業し、現在国内でクリニック11店舗を運営する「聖心美容クリニック」が、昨年2024年3月に日本を代表する実力派医師を集めた「ALL JAPAN」で、アジアの美容医療発展を目指すことを発表。上海浦東新区に開院した旗艦院「聖心瑞蘭(ずいらん)医療美容医院」を活動拠点に、現地の業界団体と協力し、現地医師との症例研究などを行う運営を始めました。聖心美容クリニックは2011年に上海院を開院しており、今回はリニューアルという形で旗艦店としてオープンしたようです。美容医療の市場規模が世界第一位と言われる中国の存在、それに次ぐ規模と言われるアメリカ、ブラジルなど西洋各国とアジアの文化的背景の違いなどから、美容医療においてもアジア諸国との親和性が高く、日本の強みを遺憾なく発揮できるという考えのもと、聖心美容クリニックはまずはアジアから海外展開を拡大していこうと考えている可能性があります。





2025年1月の段階で海外に店舗展開しているのは、僅か2社(美容clinic総研調べ)。前述した日本の独自性である技術力とホスピタリティの高さ、それらに裏打ちされた信頼性がある日本のクリニックが提供する美容医療ニーズは、今後海外の人々ので間で更に高まっていくことが予想されます。インバウンドが注目されがちですが、アウトバウンドの取り組みにも注目です。



<参考文献>


米ナスダック上場のSBCメディカルグループホールディングス、シンガポールのAesthetic Healthcare Holdings Pte. Ltd.を買収

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000097803.html


アジア圏での“独特の美”を追求~世界トップクラスの症例数を誇る日本の美容医療

https://healthpress.jp/2016/05/post-2413.html?utm_source=chatgpt.com


日本代表医師による「ALL JAPAN」クリニックを開院。聖心美容クリニック、中国・上海に

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000043191.html


僕のビジネスパートナーその十一の⑤(高須克弥オフィシャルブログ「YES高須クリニック!」)

https://ameblo.jp/drtakasu/entry-10131903898.html



CLINIC総研所長 石田のコメント



記事でご紹介した通り、日本の美容クリニックにおける海外のお客様の利用および売り上げは、インバウンド割合が高く、アウトバウンドは限定的であると考えられる。しかし、インバウンドにしろアウトバウンドにしろ、最優先で取り組むべき対象国が「中国」であることは、以下の理由から妥当であると考える。


  • 美容整形市場は毎年急速に拡大を続けており、2021年から2023年の成長率は15~20%に達し、今後も増加が見込まれている。

  • 中間層を中心に海外での美容整形が人気を集めている中、特にアジア圏への関心が高まっており、日本や韓国はその代表的な選択肢である。2023年には2022年に比べ50%増で、国内施術を上回る人気を誇っている。

  • 日本がコロナ前に発行した医療滞在ビザのうち、約7割は中国からの渡航者に発行している。

  • 渡航・滞在・受診の簡便さが、欧米との比較において、日本が優れていると価値要素として認識されている。


SBCメディカルグループホールディングスは米国ナスダックで上場したが、まず最初に取り組んだのがシンガポールを中心にアジア圏(APAC)に影響力を持つAHHの買収だった。その意図は、彼らにとっても「中国進出」が最優先課題であり、そのための手がかりであったのではないかと考えられずにはいられない。



引用:急成長する中国美容医療市場:トレンドと日本クリニックの戦略

(中国ビジネスラボ)

https://lxr.co.jp/blog/12265/



https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2021FY/000202.pdf


著者プロフィール

所長 石田 毅
ウェルネス領域におけるCX(顧客体験)設計とブランド戦略の専門家。スカイスパYOKOHAMAでのコワーキング開発を経て、美容・医療分野の体験価値向上に取り組んでいる。

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