Voice
お客様の声
Client
Shibuya Kimura Clinic
院長 木村 夏雄 様
渋谷きむらクリニック 泌尿器科・皮フ科・内科 様
https://shibuyakimuraclinic.com/
東京都渋谷区神南1丁目20-11
造園会館5階

渋谷きむらクリニック
木村 夏雄 院長
渋谷の街に寄り添う、新しい医療を。
泌尿器科と皮膚科を通じて一人ひとりに寄り添いたい。
渋谷・公園通りに面した立地で開業した「渋谷きむらクリニック」は、泌尿器科と皮膚科を診療科目とするクリニック。院長の木村夏雄先生は、これまで民間のクリニックなどで経験を重ね、患者様一人ひとりと向き合う丁寧な診療を大切にしたいという思いから、自身の理想とする医療空間の実現に向けて独立を決意されました。今回のインタビューでは、泌尿器科と美容皮膚科という一見異なる分野を、なぜひとつのクリニックで展開するに至ったのか、その背景についてもお話を伺いました。また、公園通りの自然光と開放感を活かしたクリニックデザインなど、開業に至るまでの経緯もお聞きしています。

泌尿器科と皮膚科、二つの視点で支える医療を
泌尿器科というのは、一般の方にはあまり馴染みのない診療科かもしれませんが、実際には非常に多くの方が悩まれている分野です。特に男性においては、前立腺がんが近年急増しており、今では男性が罹患するがんの中でも1~2位を占める疾患となっています。100年前には稀な病気だったものが、現代の高齢化社会においては避けて通れない病気へと変わっています。また、女性においても性感染症、特に梅毒の感染が若年層で増加しており、社会的にも医学的にも対策が強く求められています。こうした疾患は、骨盤周辺という非常にデリケートな部位を扱うため、患者さんが相談しにくいという側面もあります。だからこそ、より丁寧で専門的な対応が一層求められると感じています。
さて、このたび私が開業した「渋谷きむらクリニック」では、泌尿器科に加えて皮膚科も診療科目にしました。これまで私は泌尿器科 の専門医として医療に携わってきましたが、実は骨盤周りの疾患には、皮膚に関わる症状が併発するケースが少なくありません。たとえば、前立腺がんの治療に使われるアパルタミドという薬剤では、皮膚に湿疹や発疹といった副作用が現れることがありますし、性感染症も初期症状が皮膚に出ることが多く、皮膚科的な視点を持つことが不可欠です。
さらに、数年前にご縁があり、後継者のいない皮膚科病院の再建に関わる機会をいただきました。その経験を通して、皮膚科診療の流れや保険診療の実務を現場で深く学ぶことができ、皮膚科に対する理解と責任感が大きく育ちました。この経験は、私自身の独立開業への強い後押しにもなったと感じています。
泌尿器科と皮膚科。一見すると異なる分野のように思われがちですが、実は重なり合う領域も多く、両者を併せ持つことで、より実践的で柔軟な医療の提供が可能になると考えた次第です。

自分らしい医療空間をつくるという決意
私が医師を志したのは、30歳を過ぎてからのことです。学生時代からすぐに医療の道に進んだわけではなく、一般的な企業に勤めていた時期もありました。ただ、社会人経験を経てから医師になった方も身近にいたため、「いくつになっても挑戦していい」という気持ちで進路を決めました。
医療に興味を持つようになった原点は、もっと昔にさかのぼります。実家の隣には病院があり、祖母がたびたび入院していました。体調が悪くなって入院しても、数日後には元気になって退院してくる姿を見て、子どもながらに「医療ってすごいな」と感じていたんです。ただ、ある日、祖母が急変したときのことは、今でも強く記憶に残っています。意識を失って倒れている祖母を前に、当時の私はどうすることもできず、一人で車に乗せようと必死になりましたがうまくいかず、最終的には母親を呼んで助けてもらいました。その時の無力感が、「人の命を救えるようになりたい」という強い思いにつながったのは間違いありません。私は今でも救急医療に携わっていますが、このときの体験が大きく影響していると感じています。
もともと探究心やチャレンジ精神が強い性格で、医学をテーマに した漫画や書籍からも影響を受けてきました。医師になってから選んだ泌尿器科という分野は、自分にとても合っていると実感しています。まだまだ未解明な領域が多く、奥深さのあるこの分野では、日々学びながら臨床に向き合える面白さがあります。だからこそ、常に知的好奇心を持って、探究する毎日を過ごしています。開業を決意した背景には、そうした医療をさらに極めていけるような場所を自らつくりたいという思いがありました。また、自分が新たに立ち上げる場には、患者さんが安心して気持ちよく過ごせる空間が必要だと感じていました。とくに泌尿器科や皮膚科のようなデリケートな診療科では、空間の雰囲気が患者さんに与える影響も大きいと思います。だからこそ、明るく、爽やかで、清潔感のあるクリニックにしたいという思いが自然と湧いてきました。私は専門家ではありませんが、昔から空間デザインに強い興味があり、開業にあたっては医療系のコンサルタントの方に内装業者を紹介していただきながらも、自分でも積極的に情報収集をしていました。
そんな中で出会ったのが、今回内装をお願いしたユニオンテックさんです。インスタグラムで偶然見つけたのですが、掲載されていた施工事例が本当に素敵で、見るたびに気持ちが高まり、「ここに相談したい」という直感が生まれました。打ち合わせを重ねるうちに、その直感は確信へと変わっていきましたね。

街と響き合うクリニック空間を目指して
開業場所として選んだのは、渋谷の公園通りに面した物件です。正面にはパルコがあり、周囲には人気のスポットが集まる、まさに渋谷らしいエリア。この場所は、ご縁あって紹介していただいたのですが、初めて現地を訪れたとき、大きな窓から差し込む自然光と、公園通りを一望できる景色に心を奪われました。とにかく明るくて開放感があり、「この立地を生かしたクリニックにしたい」というイメージが、瞬時に頭に浮かんだのを覚えています。
渋谷というと「若者の街」というイメージが強いかもしれませんが、近年は再開発が進み、オフィスビルも増え、大人の層も集まる落ち着いた街へと変化しています。実際、私が考える診療方針である“幅広い世代の悩みに向き合う姿勢”ともぴったり合致していて、「この街なら理想の医療が届けられる」と確信しました。

内装を依頼するにあたっては、当初ユニオンテックさん のほかにもう一社に相談していました。最終的にユニオンテックさんにお願いした決め手は、担当してくださったデザイナーさんをはじめ、関わってくださる方々の若くて柔軟な感性と、その丁寧な姿勢にありました。こちらの思いや希望をしっかりとくみ取りながら、毎回提案される内容が本当に素敵で、「この人たちと一緒に空間をつくっていきたい」と自然に思えたんです。私自身も、やり取りの中でたくさんの刺激を受け、結果的にユニオンテックさんにお願いして本当に良かったと感じています。
クリニック全体のカラーは、ベージュを基調にした柔らかいトーンでまとめられています。これは、診察前の患者さんの緊張を少しでも和らげたいという思いを反映したものです。また、保険診療だけでなく、美容医療の自由診療も行うため、上品で洗練された印象も大切にしています。そのため、照明はやや落ち着いた調光に設定し、明るさを抑えながらも、温かみと高級感のある空間を目指しました。いわゆる一般的な保険診療のクリニックのような強い明るさではなく、日中は大きな窓からの採光によって、十分な明るさを確保しています。結果として、高級感と居心地の良さを両立できたと思います。
また、パウダールームも上品な雰囲気に仕上げていただいたので、女性の患者様にも快適にお使いいただける空間になったと思います。さらに、泌尿器科という診療の特性を踏まえ、トイレは広めに設計し、尿流量測定装置が組み込まれた便器を導入するなど、機能性にも配慮しました。


渋谷の街と、患者様と、ともに歩むクリニックへ
無事に開業を迎えることができたのは、ユニオンテックさんをはじめ、多くの方々のお力添えがあってこそです。そして何より、私の思いに共感し、日々の診療を支えてくれているスタッフたちの存在には、心から感謝しています。
当クリニックでは、患者様の心と体の両面に寄り添うことを何よりも大切にしています。泌尿器科は特に、誰にも相談できず悩みを抱えやすい分野。だからこそ、「ここなら話せる」と思っていただけるような、安心感のある雰囲気や対話の姿勢を重視しています。
開業時に掲げた6つの約束──「誠実な医療の 提供」「プライバシーへの配慮」「一人ひとりに合った診療」「清潔で快適な環境」「広い視野での医療」「地域とのつながり」。この指針を胸に、日々丁寧に診療に取り組んでいます。また、自由診療として美容皮膚科を導入しているのは、外見の悩みをきっかけに、患者様が内面から自信を取り戻すお手伝いができると信じているからです。「こんなこと相談してもいいのかな」とためらうようなことも、気兼ねなく話せる優しい場でありたいと思っています。今後は、日帰り手術への対応やオンライン診療の整備など、より便利で柔軟な医療のかたちにも力を入れていきたいと考えています。外に出づらい状況でも医療につながれる環境づくりは、今後ますます必要とされるはずです。また将来的には、医療資源の限られた地域への支援など、クリニックの枠を越えた取り組みにも挑戦していけたらと考えています。
渋谷という街には、常に新しい価値観と多様な生き方があふれています。この場所で、自分らしく生きようとするすべての人に寄り添えるクリニックでありたい──そう願いながら、これからも真摯に、そしてしなやかに、医療と向き合ってまいります。

Related Contents
関連コンテンツ
施工実績
Construction Achievements

施工中動画
Construction in progress video
